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県内子ども食堂へお肉を無償提供 岡山支援センター、活動サポート

「フレッシュミート」で牛肉を受け取る「こども食堂いちわのすずめ」の澤さん(中央)=8日、岡山市南区豊浜町
「フレッシュミート」で牛肉を受け取る「こども食堂いちわのすずめ」の澤さん(中央)=8日、岡山市南区豊浜町
「いちわのすずめ」の会場で牛肉を使ったビビンバを味わう家族連れ=9日、瀬戸内市邑久町山田庄
「いちわのすずめ」の会場で牛肉を使ったビビンバを味わう家族連れ=9日、瀬戸内市邑久町山田庄
 一般社団法人「岡山こども食堂支援センター」(倉敷市)は、岡山県内の子ども食堂に精肉を贈る事業を始めた。地域の人たちに無料・低額で食事を提供し、交流の場にもなる民間発の活動は資金不足が課題の一つ。物価高も続く中、有志の取り組みをサポートする。

 精肉店と連携して実施。センターに登録している子ども食堂から希望を募り、1団体当たり1万円分の肉を無償提供する。牛ロース、豚バラ、鶏モモといった肉の種類・部位は自由に選べる。センターが精肉店に代金を支払い、食堂運営者は開催日に合わせ、店舗で受け取れる。「こども食堂×お肉」プロジェクトとして今月から始めた。

 第1弾は県労働者福祉協議会(岡山市北区)からセンターへの寄付20万円を活用する。精肉店を営むひだや(同)といろは食品(倉敷市)が協力。岡山、倉敷、総社、備前、瀬戸内市の子ども食堂8団体が申し込んでいる。次回提供は5月の予定。

 瀬戸内市で月1回開催の「こども食堂いちわのすずめ」は、ひだやの店舗「フレッシュミート」(岡山市南区)で和牛肩ロース肉5キロを受け取った。ビビンバを作って9日の会場で60食を振る舞い、運営スタッフの澤真果さんは「上等なお肉に感激。物価高もあって予算はいつもぎりぎりなので助かります」と感謝していた。

 子ども食堂の多くで個人や団体から食材が寄付されているが、保存が利く米や野菜に比べ、肉や魚などの生鮮品は少ないという。今回の運営支援プロジェクトは直接資金を提供するよりも、精肉店などとの連携を通して多くの人が子ども食堂に関われる形にした。センターの直島克樹代表理事は「運営者の負担を減らすことで活動がさらに活発になると期待できる。県内全域に広げていきたい」と話している。

 岡山こども食堂支援センター 子ども食堂の普及拡大を目指し昨年11月に設立。運営のサポートや情報発信、子育て家庭の支援などに当たる。2月末現在、子ども食堂21団体が登録。問い合わせはメール(okayama.koiren@gmail.com)

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