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ピンクの花満開 一足早く春の装い 勝央、温室桃の人工授粉進む

ピンク色に染まった石川さんのビニールハウスで進められている授粉作業
ピンク色に染まった石川さんのビニールハウスで進められている授粉作業
 岡山県内で唯一、温室桃を栽培する勝央町の石川裕之さん(47)方のビニールハウスで、桃の花が満開を迎えた。暖かく保たれたハウス内は一足早くピンク色に染まり、春の装いに包まれている。

 3棟計13アールで「はなよめ」「日川白鳳(はくほう)」「白鳳」「さくひめ」「なつおとめ」の5品種を栽培。例年並みの1月中旬からボイラーをたいて室温を20度程度に保ち、今月12日から花が咲き始めたという。

 20日から人工授粉がスタート。26日は満開の花の中で、石川さんが母里江さん(70)と羽毛付きのさおで一輪ずつ丁寧にめしべに花粉を付着させていった。作業は3月上旬まで続け、露地物より約2カ月早い4月下旬の出荷を目指す。

 今冬は暖冬傾向で寒暖差が少なく品種によって開花にばらつきが見られるというが、石川さんは「花の色づきは良い。甘い桃を届けられそう」と話している。

 JA晴れの国岡山によると、1990年代前半は町内で約10戸が温室桃を栽培していたが、高齢化などで現在は石川さん方だけになったという。

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