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山陽本因坊戦 山田さんが3連覇 多田さん下し「永世」位に

3連覇を達成した第3局を振り返る山田さん(左)。右は多田さん
3連覇を達成した第3局を振り返る山田さん(左)。右は多田さん
 郷土のアマチュア囲碁界の頂点を競う第68回山陽本因坊戦(岡山県アマチュア囲碁連盟、山陽新聞社主催)は25日、決勝3番勝負を岡山市北区柳町の山陽新聞社で行った。前期本因坊の山田紘平さん(39)=倉敷市=が、挑戦者の多田遼太郎さん(32)=岡山市北区=を2勝1敗で下して3連覇。12人目の「永世山陽本因坊」位に就いた。

 強豪同士の決戦は、黒番6目半コミ出し、持ち時間各1時間で行われた。第1局は、盤面全体で複雑な攻防が続く中、白番山田さんが落ち着いた打ち回しで主導権を握り、多田さんを時間切れに追い込んだ。手番が入れ替わった第2局は接戦となり、終盤に山田さんの失着を機に攻勢に出た多田さんが白番6目半勝ち。1勝1敗で迎えた第3局は、白番の多田さんが地合でリードしたものの、山田さんが右辺や下辺に模様を広げて追い上げ、175手までで中押し勝ちした。

 山田さんは「多田さんとは何度も対局経験があり、終盤に苦しめられた。時間に追われても落ち着いて打つことを心掛けた」と振り返り、多田さんは「チャンスもあったが持ち時間を使い果たし、生かし切れなかった」と話した。

 山陽本因坊戦は1957年に始まった伝統の棋戦。今年の挑戦者決定トーナメントには38人が出場した。

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