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遺族の心情 交通安全の大切さ訴え 事故で長男亡くした高田さん講演

被害者遺族の心情や交通安全の大切さを訴える高田さん
被害者遺族の心情や交通安全の大切さを訴える高田さん
 2016年に当時7歳で小学1年だった長男を交通事故で亡くした高田香さん(48)=東京都=による講演会が17日、岡山理科大(岡山市北区理大町)であり、被害者遺族の心情や交通安全の大切さを訴えた。

 長男の謙真君は下校中、自宅近くの交差点で横断歩道を青信号で渡っていてトラックにはねられた。高田さんは病院で息を引き取った直後の謙真君に触れた際、頬はまだ柔らかく温かい状態で「夢か現実か分からず実感がなかった」と振り返った。

 事故後、体調などを心配して電話してくれた警察官の心遣いをはじめ、思いを受け止めてくれた地元の被害者支援センターの存在は大きく「前向きになれた」という。謙真君が育てていたアサガオの種を配る活動を続けており「交通安全のシンボルとしてどんどん広がり、死亡事故がなくなれば」と話した。

 犯罪被害者支援に取り組む岡山県内の学生ボランティア組織の連絡会「あした彩(いろ)」や岡山県警などが開き、学生を中心に約50人が聴いた。講演後、あした彩の活動発表などもあった。

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