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平櫛田中の傑作「鏡獅子」姿現す 井原の美術館、7日から一般公開

7日からの一般公開を前に除幕された「鏡獅子」
7日からの一般公開を前に除幕された「鏡獅子」
 日本近代彫刻の巨匠、平櫛田中(1872~1979年、井原市出身)の代表作「鏡獅子」の常設展示を前に6日、平櫛田中美術館(同市井原町)で除幕式が行われた。同美術館での展示は2003年以来で、一般公開は7日から。

 式では、大舌勲市長が「約20年ぶりの里帰りを果たせ、喜ばしい。田中先生が精魂込めた作品を多くの方に見てほしい」とあいさつ。関係者6人が幕を下ろすと、田中芸術の集大成と呼ばれる傑作が姿を現した。

 鏡獅子(1958年作、木彫彩色、高さ2・32メートル)は、新歌舞伎十八番の一つ「鏡獅子」を演じる六代目尾上菊五郎をモデルに制作。36年に着手し、戦争激化などによる中断を挟み、22年を費やして86歳で完成させた。

 国立劇場(東京)ロビーに常設展示されており、井原市では88年、2003年に披露。今回は、国立劇場の建て替えに伴い、所蔵する東京国立近代美術館から約5年半にわたって長期貸与される。

 入館料は一般500円(高校生以下、市内在住の65歳以上は無料)。月曜休館。問い合わせは同美術館(0866―62―8787)。

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