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ニーズに対応 新たな魅力づくりを 矢掛でまちづくりフォーラム

グループになり、まちづくりについて意見交換する参加者
グループになり、まちづくりについて意見交換する参加者
 まちづくりの事例紹介などを通して地域活性化の担い手育成を図る「旅するひとづくり・まちづくりフォーラム」が21日、岡山県矢掛町矢掛の町農村環境改善センターで開かれ、約150人が観光振興や国際交流の取り組みを学び、意見交換で交流を深めた。

 県内の住民有志の実行委員会が主催し、矢掛町で活動する3団体が発表。町観光交流推進機構の佐藤武宏事務局長(51)は、人口減少の中、古民家をホテルや交流施設に活用する活動から観光客や新規出店が増えた状況を報告し「現状やニーズに対応しつつ、新たな魅力をつくる挑戦が必要だ」とした。

 同町で彫刻家9人の公開制作を企画した縁で町内で起業した彫刻家松村晃泰さん(49)=岡山市=は「楽しいや好きを伝えたい思いがアートのまちづくりにつながった」。岡山大地域総合研究センターの岩淵泰准教授(43)は留学生とともに同町江良地区の祭りや稲刈りなどに参加しており「対話の機会が保たれているまちは元気だ」と述べた。

 グループでの意見交換もあり、参加者は「祖父母世代を巻き込みたい」「利用が増えている学童保育の施設でも交流ができそう」と話し合った。フォーラムは2023年度に始まり、和気町、玉野市に続いて3回目。次回は6月に勝央町であり、25年度まで県内10カ所程度で開く計画。

 山陽新聞社は地域の課題解決や魅力創出を図る「吉備の環アクション」を展開しており、「旅する―」を紙面掲載などを通じて支援する。

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