シネじい　おそまきながら、本年もよろしく！

　黒じい　正月休みはどんな映画を見たの？

　シネじい　ＤＶＤで「荒野の血糖」を見返したよ。

　黒じい　それを言うなら「荒野の決闘」（１９４６年）だろ！

　シネじい　最近、血糖値が気になるもんでつい（笑）。糖尿病に注意して老後を健やかに過ごしたい。

　黒じい　「荒野の決闘」は、ジョン・フォード監督の傑作西部劇だ。ヘンリー・フォンダが演じる名高い保安官ワイアット・アープが、弟を殺害したクラントン一家と対決する。

　シネじい　１８８１年、アリゾナのトゥームストーンで実際にあった事件を映画化したものだね。いつも沈着冷静、長身のヘンリー・フォンダが歩く姿がいいんだよ。自信と威厳に満ちていてね。また、どの場面をとっても詩情にあふれ、バッチリ決まっているのにも改めて感動したよ。

　黒じい　あのモノクロの画面の神々しさといったらないね！

　シネじい　特にクライマックスの決闘が素晴らしい。対峙（たいじ）するワイアット・アープらの陣営とクラントン一家。その間を駅馬車が走り抜けて砂ぼこりが舞い視界が不良に。画面手前からクラントンの一人が発砲すると、砂ぼこりの中で、閃光（せんこう）が走り、クラントンの一人が倒れる。砂ぼこりの中から姿を現すワイアット・アープ。ああ、カッコイイ！

　黒じい　「荒野の決闘」についてはこの連載で何度もふれているのでそこまでにしよう。新年早々西部劇でもないだろ？　そもそも最近、西部劇なんて公開されてないだろ？

　シネじい　ところがあるんだよ。「ファースト・カウ」というちょっと変わった作品だが、何度でも見直したい傑作が。...