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平井佑奈さん 目標はトップモデル 学芸館高3年 世界デビュー果たす

「モデルへの思いが強くなった」と話す平井さん
「モデルへの思いが強くなった」と話す平井さん
ニューヨークファッションウイークでランウエーを歩く平井さん(本人提供)
ニューヨークファッションウイークでランウエーを歩く平井さん(本人提供)
 素朴であどけなさが残る笑顔が、カメラを向けた途端、大人びたシャープさに一変し、くるくる変わる表情に引き込まれる。ファッションブランドや化粧品の広告でモデルとして注目される学芸館高3年平井佑奈さん(18)が昨年秋、米国のファッションショーで世界デビューを果たした。春から東京に拠点を移し「誰もが知るトップモデル」という目標へ向け歩み出す。

 「いろんな洋服を着てかわいいメークをするのは楽しい。モデルで頑張りたいという思いが強くなった」。初めてのランウエーに意欲を新たにする。

 初舞台はパリやミラノといった世界4大コレクションの一つで、昨年9月にあったニューヨークファッションウイーク。平井さんを抜てきしたモデル事務所「エリートジャパン」(東京)によると、日本人の現役高校生が出演するのはモデルの冨永愛さん以来の快挙という。

 いざランウエーに立つと観客席が想像以上に近い。「周囲を気にすると緊張で足が止まりそうだった。前に進むことだけを考えた」。個性的な衣装を着こなし30メートルほどを堂々と歩き切った。その姿が評価され、10月にはロサンゼルスファッションウイークの同じデザイナーのショーにも出場した。

 身長173センチと日本人女性としては長身でも、世界基準ではむしろ低い。大股で速く歩く海外勢と肩を並べるため、出演が決まってからは毎週末上京してウオーキングの特訓を受けた。ヒールの高さは9センチ以上。「かかとはぼろぼろ。体力的にきつかった」が1日3時間も歩き込んだ。

 エリートジャパンの黒田美耶社長は、顔立ちの日本人らしい美しさや海外で通用する骨格、物おじしない性格を評価し「世界のトップモデルと一緒に歩いた経験を生かせるかが今後の勝負。どう伸びていくかが楽しみ」と期待を寄せる。

 高校1年から東京の事務所で活動をスタートさせ「勉強も手を抜きたくない」と週6日の授業も欠かさず受けてきた。限られた時間を仕事やトレーニングに充てるストイックな日々だが、甘い物が好きで友人とカフェでおしゃべりを楽しむ「普通」の女子高校生の一面ものぞかせる。

 卒業後はいよいよ本格的にモデルの道に進むため岡山を離れるが「地元で声をかけられるとうれしい。岡山出身として活躍したい」。目標は幼少期から憧れる東京ガールズコレクションのステージ。「まずは国内で知られる存在になるためポージングやウオーキングを磨き、たくさんのオーディションに挑戦したい」と目を輝かせる。

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