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芸備線存廃議論 全区間対象を検討 再構築協議会、2月にも初会合

芸備線存廃議論 全区間対象を検討 再構築協議会、2月にも初会合
 岡山、広島両県にまたがるJR芸備線の在り方を議論する国の「再構築協議会」について、国土交通省中国運輸局は5日、議論の対象区間をJR西日本から要請のあった新見市―庄原市間(68・5キロ)だけでなく、広島市までの全区間(159・1キロ)とすることを検討していると明らかにした。第1回会合は早ければ2月上旬にも開く予定。

 中国運輸局が沿線自治体に参加意向などを尋ねたところ、広島県から「広域的な観点から幅広い議論が行われるべき」との要望があり、検討を進めている。同運輸局の担当者は取材に「全区間を対象とする必要性があるかどうか、考えている段階」と話した。

 芸備線を巡ってはJR西が昨年10月、利用が低迷している備中神代(新見市)―備後庄原(庄原市)間を対象に、沿線自治体と存廃を議論する再構築協の設置を要請。沿線の岡山、広島県、新見、庄原市は参加する意向を表明した。区間外の広島、三次市も国からの意見聴取に参加すると答えたが、安芸高田市は区間外であることを理由に不参加と回答している。

 中国運輸局は今後、国や自治体、JR西の参加メンバーなどを調整した上で初会合の日程を決める。

 再構築協は昨年10月の地域公共交通の再編関連法施行で制度化され、設置されれば全国初となる。鉄道の利用を促して存続させるか、廃止してバスなど別の交通手段に転換するかを議論し、原則3年以内に結論を出す。

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