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循環型社会へ 身近なごみを資源に 岡山で25日連続シンポ

循環型社会へ 身近なごみを資源に 岡山で25日連続シンポ
 これまで捨てられていた身近な生ごみや廃食油などを資源として発電や燃料に生かす取り組みが進んでいる。焼却処分中心のごみ処理を改め、環境に適した循環型の社会に向けて地域や暮らしの中でどうすべきか―。連続シンポジウム「SDGs地域課題を探る」(山陽新聞社主催)の第4回が25日、「身近なごみを資源に」をテーマに開かれる。参加者を募集している。

 学校給食や店舗、ホテルといった事業所などから出る生ごみや食品ごみが次々に投入されていく。岡山市南区築港栄町にある食品リサイクル企業「バイオディーゼル岡山」の工場だ。ごみをメタン発酵させ、バイオガスで発電している。

 同社の別の工場では、てんぷらなどに使った廃食油からバイオディーゼル燃料を製造する。油は行政による一般家庭からの回収や、学校給食、事業所などから集められたものだ。燃料はごみ収集車やバス、自治体の焼却炉などに使われる。

 真庭市では、家庭から出た生ごみやし尿、浄化槽汚泥などをメタン発酵させて農業肥料を造る取り組みが進む。現在実証プラントで行われており、来年中に本格的な施設が稼働する見通しだ。

 こうした取り組みが進めば、ごみの量を大きく減らして自治体の処理費用を抑えられ、脱炭素化や農業振興などにも役立つ。循環型社会の新たな形となる可能性が広がる。

 シンポジウムでは、これらの関係者や研究者がパネリストとして発表する。水島工高生によるバイオディーゼル燃料の製造、瀬戸南高生による規格外の果物を飼料化したブランド卵の生産、備前焼の制作過程で生じる陶器片を再利用し、コーヒーカップを作る取り組みなども報告される。

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 25日午後2時~4時、山陽新聞社さん太ホール(岡山市北区柳町)で開催。無料。申し込みは、特設サイト(https://c.sanyonews.jp/sdgs_sympo)で。はがきかファクスの場合は、郵便番号、住所、氏名、年齢、職業、電話番号、聴講人数、メールアドレスを明記し、〒700―8634 山陽新聞社「連続シンポジウム」係へ。ファクス086―803―8502。

 問い合わせは、山陽新聞社吉備の環(わ)プロジェクト推進センター(086―803―8091)。

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