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3歳児健診 「男の子?女の子?」 抱いた違和感 質問なくす自治体も

3歳児健診 「男の子?女の子?」 抱いた違和感 質問なくす自治体も

 先日、娘を連れて岡山市の3歳児健診に行った。発達を調べる検査で娘に投げかけられたある質問に少し違和感を持った。「○○ちゃんは男の子かな? 女の子かな?」。娘は答えられなかった。というのも、私が娘に「あなたは女の子だよ」と教えたことが一度もなかったからだ。性の多様性が叫ばれている時代に、子ども自身の「性」について、どのように伝えればよいのか。自治体の担当者や専門家の考えを聞いてみた。

 健診を担当する岡山市保健所健康づくり課によると、検査では、名前や年齢、色などの質問もしており、それらと同じく性の概念を理解しているかをチェックしているという。その理由について「性自認のことではなく、生物学的な違いを理解しているか。もし理解できていなければ、『男の子はこっちに来て』と呼びかけられても分からない」と説明する。「生物学的な違いが分からなければ、性の多様性も理解できないのでは」とも話していた。

 岡山県内のほかの自治体はどうなのか、尋ねてみた。全27市町村で健診時に性別に関する質問をする自治体は、岡山、倉敷市などの10市町村で少数派だった。最近になって、この質問をやめた自治体も複数あった。早島町では年4回、3歳児健診を実施。今年8月までは性別に関する質問をしていたものの、多様性やジェンダーの観点から、11月の健診では質問しないことを決めたという。現在、質問していると答えた自治体の中にも、「性別の項目が必要か、協議したいと考えている」と話した担当者もいた。...
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