岡山県美咲町は１日、本来は消費税が非課税の町営火葬場（同町原田）使用料について、２０１０年１月から今年１０月まで１３年余りにわたって税相当額を上乗せして徴収していたと発表した。町は地方自治法の時効（５年）にかからない１８年１０月以降の１０８６件２１２万１２００円を対象者に返還する方針。

　町によると、１０年１月の町営火葬場条例改正時、使用料について「消費税及び地方消費税の額を含む」と誤って追記。消費税率が１４年に８％、１９年に１０％に引き上げられた際も歴代担当者が非課税の認識がないまま誤った料金を条例に記した。

　今年１０月、行財政改革の一環で使用料の見直し準備を進めていた際に誤りが発覚。青野高陽町長が正規の使用料に戻す条例改正を専決処分した。誤徴収の総額は関係文書の保存期間（５年）を過ぎ、把握できないという。

　青野町長は「関係者の業務に対する知識の欠如や連携不足で発生した」とコメントで陳謝。自身と忠政堅之副町長の１１月分の給料をそれぞれ３０％、１０％減額する条例改正案を１日の臨時町議会に提案し、可決された。