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非行防止 すごろくゲームで学んで 岡山県警と玩具メーカー共同開発

岡山県警とタカラトミーが作製したすごろくゲーム。升目の内容は小学生のアイデアを参考にした
岡山県警とタカラトミーが作製したすごろくゲーム。升目の内容は小学生のアイデアを参考にした
すごろくゲームを体験する平福小の児童たち
すごろくゲームを体験する平福小の児童たち
 楽しみながら社会の正しいルールを身につけてもらおうと、岡山県警が玩具メーカー・タカラトミー(東京)とともに開発していた青少年の非行防止すごろくゲームが完成した。同社のヒット商品「人生ゲーム」の要領で駒を進め、止まる升目は法律違反に注意を促したり正しい行いを薦めたりする内容。学校や家庭で使ってもらおうと、県内の小学4~6年生に配っている。

 ゲームはA3判で、スタートとゴールを含め45の升目を設定。「たばこを吸おうとしていたから注意した」「万引の誘いを断った」といった善行の升目はポイントがもらえ、「前を見ずにスマホを見て歩いていた」など良くない行動はポイントを失う。

 升目の内容は小学生の視点を取り入れようと今夏、岡山市内4小の5、6年生計約700人からアイデアを募った。県警と同社が厳選し、21の升目で採用。約6万部を作り、10月中に県内の377小(私立を含む)に順次配布する。

 23日には県警と同社の担当者が同市立平福小(同市南区平福)を訪れ、贈呈式を行った。5、6年生約170人が数人のグループに分かれて早速ゲームを体験した。

 6年の児童(12)は「落書きが器物損壊罪になることを初めて知った」、別の児童(12)は「ルールやマナーに違反しないよう、よく考えて行動したい」と話した。

 県警少年課によると、少年千人に占める刑法犯少年の割合はここ10年間、全国ワースト10位以内で推移。状況を改善しようと、同社に協力を求めた。同課は「友達や家族と一緒に楽しみながら、非行防止に向けて話し合ってほしい」とする。

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