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行動操作、カマキリ遺伝子使う? 寄生のハリガネムシ

 ハリガネムシ(下)と、宿主となるカマキリ(京都大の佐藤拓哉准教授提供)
 ハリガネムシ(下)と、宿主となるカマキリ(京都大の佐藤拓哉准教授提供)
 カマキリに寄生して行動を操る生態で知られる「ハリガネムシ」は、なぜ行動操作ができるのか。その鍵となる仕組みを理化学研究所などのチームが明らかにし、19日付の米専門誌に発表した。カマキリから伝わってハリガネムシのDNAに組み込まれたとみられる遺伝子が多数あり、その遺伝子を使って行動を操る物質を作り出している可能性がある。

 ある生物の遺伝子が他の生物に伝わる現象は、細菌などでは一般的だが、多細胞生物同士では珍しい。理化学研究所の三品達平基礎科学特別研究員は「ハリガネムシに遺伝子が伝わったメカニズムは不明だが重要な発見だ」と話している。

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