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美観地区の未来模索 学生ら討議 23日のシンポで取り組み報告

中村代表の案内で倉敷市中心部の町並みの現状を見て回る高校生ら
中村代表の案内で倉敷市中心部の町並みの現状を見て回る高校生ら
 倉敷市の中心部の歴史的な町並みを守り生かしながら、半世紀後にどうつないでいくか―。まちづくりを考える高校生や大学生らが活動を始めた。観光客が多い美観地区と周辺エリアを対象に、未来ビジョンをつくり実践していく。23日開催の本紙シンポジウムで取り組みが報告される。

 「若い人たちの未来なのだから、若い人たちがその姿を描いていくことが大切だ」

 倉敷市内で先月25日にあった初会合で、一帯のまちづくりに取り組む官民連携組織「くらし・き・になるエリアプラットフォーム」の中村泰典代表が意義を強調した。

 プラットフォームは、市が国の助成を受けて組織づくりを図り、今年6月末に発足した。この日から10代、20代の活動の場として「ユースセッション」が設けられた。

 市内の高校生や市内外の大学生ら約30人が参加。中村代表の案内で対象エリアを巡って古い町家などの現状を見た後、未来のあるべき姿を話し合った。

 プラットフォームは、半世紀近く先の、3市合併で新倉敷市が誕生して100周年となる2067年を長期目標の年に掲げている。参加者は「それまで歴史的町並みを残せるよう頑張りたい」「美観地区だけでなく周辺をどう守るか考えたい」などと語った。

 今月16日の第2回会合では、ノートルダム清心女子大や岡山理科大の学生が他都市との比較もしながら、地域の未来像を提案。「観光客だけでなく、市民らが暮らしの一部としても訪れられる美観地区になるのが望ましい」などとした。

 学生らと取り組む成清仁士・ノートルダム清心女子大准教授は「生徒や学生らの声はもっと反映されていい。子ども扱いせず、社会と結びつける機会を設けることが重要だ」と話す。

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 シンポジウムは「次世代と描くまちづくり」をテーマに23日午後2時~4時、山陽新聞社さん太ホール(岡山市北区柳町)で開催。無料。申し込みは、特設サイト(https://c.sanyonews.jp/sdgs_sympo)で。ファクス(086―803―8502)の場合は、郵便番号、住所、氏名、年齢、職業、電話番号、聴講人数、メールアドレスを明記。

 問い合わせは、山陽新聞社吉備の環(わ)プロジェクト推進センター(086―803―8091)。

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