「令和アンパンマンは葛原先生がエース」「葛原脚本やばすぎwww」―。今年、35周年を迎えるテレビアニメ「それいけ!アンパンマン」でファンから「神回」と呼ばれる作品を次々と登場させている脚本家がいる。岡山市出身の葛原秀治さん(38)=東京=だ。ストーリーを考える上でこだわっている点や脚本家を志したきっかけについて聞いてみた。
葛原脚本といえば、ファンをあっと驚かせるユニークな仕掛けが魅力。「わっしょい!ばいきん夏まつり」では、花火で打ち上げられたアンパンマンを助けるために、チーズも自ら打ち上げられたり、「とびだせ!3ばいレアチーズ」では、3倍マシンで誕生したお嬢様風のレアチーズちゃんからアンパンマンがテニスの素振りの特訓を受けたりと〝破天荒〟な展開が目立つ。
「良い意味でファンの期待を裏切りたいという思いがある」と葛原さん。「アンパンマン作品にはアンパンマンがピンチになりながらも最後は必ずばいきんまんをやっつけるという歌舞伎のような約束された爽快感がある。その中でタイトルに登場する『〇〇くん』『〇〇ちゃん』ならではのストーリーをどのように展開させるか。そこは脚本家の腕の見せどころだと思っています」と語る。
チーズのライバルとして人気のキャラクター・カマンベールくんの生みの親でもある。...
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