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主力の沖合底引き網漁解禁 福島、未明に相次ぎ出港

 沖合底引き網漁が解禁となり、松川浦漁港に水揚げされる魚=1日午後、福島県相馬市
 沖合底引き網漁が解禁となり、松川浦漁港に水揚げされる魚=1日午後、福島県相馬市
 沖合底引き網漁が解禁となり、漁場へ向かう船=1日未明、福島県相馬市の松川浦漁港
 沖合底引き網漁が解禁となり、漁場へ向かう船=1日未明、福島県相馬市の松川浦漁港
 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出が行われている中、福島県で1日、主力漁法の一つである沖合底引き網漁は2カ月間の禁漁期が明けて解禁となり、未明から多くの船が漁場に向かった。8月24日の放出開始後、周辺の海水や魚の放射性物質濃度に異常は出ていない。

 政府は処理水を放出した上で、海水や魚に影響がないというモニタリング結果を重ねた方が風評を抑えられると判断し、漁解禁前に放出を開始したとみられている。

 相馬市の松川浦漁港では午前1時半から漁船の壮行会が開かれ、相馬双葉漁協の菊地昌博副組合長は「処理水が海洋放出された中での初出漁となり残念ではあるが、頑張ってもらいたい」と激励した。宝恵丸の菊地栄達船長(30)は取材に「風評で魚の値段が下がらないか不安はあるが、やることに変わりはない」と語り、船を出した。

 福島県によると、沖合底引き網漁は昨年、福島沖全体の水揚げ量の約2割を占めた。「常磐もの」の代表格であるヒラメやカレイなどが取れる。

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