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脱炭素や環境保全の先進事例視察 岡山同友会、西粟倉と真庭訪問

西粟倉村の木材をふんだんに使った「あわくら会館」を視察する岡山経済同友会のメンバーら
西粟倉村の木材をふんだんに使った「あわくら会館」を視察する岡山経済同友会のメンバーら
新電力会社の取り組みを紹介する寺尾社長(左)
新電力会社の取り組みを紹介する寺尾社長(左)
 岡山経済同友会(岡山市北区厚生町)は29日、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を地域で推進する「SDGs未来都市」に選ばれている岡山県西粟倉村と真庭市を視察し、脱炭素や環境保全に向けた先進事例について理解を深めた。

 梶谷俊介(岡山トヨタ自動車社長)、中島義雄(帝人ナカシマメディカル会長)の両代表幹事ら16人が参加。同村では地元産木材を使ったあわくら会館(同村影石)を訪れ、3月に設立された新電力会社「西粟倉百年の森林(もり)でんき」の寺尾武蔵社長、村内の森林を管理する「百森」の田畑直共同代表らから話を聞いた。

 寺尾社長は、公共施設への太陽光パネルの設置や、バイオマス熱供給ボイラーと水力発電所の管理といった事業内容について説明。「さまざまな環境に応じた再生可能エネルギーを創出することで、脱炭素を加速させたい」と述べた。

 田畑代表は、所有者が混在する人工林の管理を集約化し、効率的に伐採や搬出作業を行っていることを紹介した上で、「今後は自然体験や遊びなどでも森林を活用し、山の価値を高めていく」と強調した。

 梶谷代表幹事は「地域にある物を生かして本気で取り組めば、SDGsを推進できると感じた。企業でも参考にしたい」と話した。

 真庭市では、銘建工業(同市勝山)が新建材CLT(直交集成板)を製造する工場や真庭バイオマス発電所(同市目木)を訪問した。視察は30日も行い、同市の勝山町並み保存地区などを訪れる予定。

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