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資料館訪問、1時間想定 G7首脳に被爆実態認識を

 原爆資料館を出る岸田首相(右端)ら各国首脳=5月、広島市の平和記念公園(ロイター=共同)
 原爆資料館を出る岸田首相(右端)ら各国首脳=5月、広島市の平和記念公園(ロイター=共同)
 5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)における首脳らの原爆資料館訪問について、地元自治体などが昨年10月、被爆展示の視察や被爆者との対話、芳名帳への記帳に計1時間をかける計画案を日本政府に提示していたことが14日、分かった。共同通信が情報公開請求し、開示された資料で判明した。サミットでは視察や被爆者小倉桂子さん(85)との面会は非公開とされ、実際の滞在時間は約40分だった。

 計画案は広島県や市、地元経済界でつくる広島サミット県民会議事務局が作成。昨年10月5日付で提出された。2016年4月のG7外相会合の訪問時と同様に、被爆展示の視察に20分、記帳に10分を設定。新たに被爆者との対話に30分を加える想定をし、被爆の実態を詳しく知ってもらう狙いがあったとみられる。

 別の資料によると、外務省側は計画案を基にした協議で「できるだけ実現したいが、全体の会議スケジュールとの兼ね合いや各国との調整もある」と発言していた。

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