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備前のNPO 保育施設園舎手作り 子育て家庭協力 23年度内完成へ

土壁の材料作りを楽しむ子どもたち
土壁の材料作りを楽しむ子どもたち
プレーパーク内に手作りする保育施設園舎(左上の建物)のイメージ
プレーパーク内に手作りする保育施設園舎(左上の建物)のイメージ
 子育て支援のNPO法人・備前プレーパークの会(備前市久々井)は17日、運営する保育施設園舎の手作りプロジェクトをスタートさせた。子育て家庭や建築士らの協力を得て作業を進め、本年度中の完成を目指す。

 手作りするのは、認可外保育施設「森っこえん」(同所)の園舎。同法人のプレーパーク(遊び場)の一角に木造平屋(約40平方メートル)を建てる。

 木と土による昔ながらの工法で、岡山県産材をはじめとした地域資源を活用する。同市で盛んなカキ養殖に使われるホタテ貝殻を壁材のしっくいにし、土間には地場産品の耐火れんがを敷く計画。壁材やヒノキのチップを使った断熱材作り、壁塗り、床張りといった工程を協力者の力を借りて進めていく。

 17日は約70人が集まり、土壁の材料を作った。即席のプールに水と粘土を含んだ砂、わらを入れ、こねたり、踏んだりして混ぜ合わせる作業。子どもたちは泥遊びのように夢中になっていた。

 「みんなのおうちをつくろう!」プロジェクトと題し、園舎隣には多世代が集う交流スペース棟も設ける予定だ。建築士の平野毅さん=倉敷市、プロジェクトのコーディネーター土師浩子さん=岡山市=らと協議し、限られた予算の中で愛着の持てる施設を、とスタッフや協力者が作業に当たるセルフビルド方式にした。

 「楽しみながら、みんなで作業することで長く愛される建物になる」と平野さん。同法人の北口ひろみ代表理事は「人と人がつながり力を合わせれば、大きな力になることを示したい」を話している。

 備前プレーパークの会 2005年に子育て支援活動を始め、09年から同市内の里山でプレーパーク事業を展開。小規模保育園「どんぐりえん」も運営している。問い合わせは電話(0869―63―3332)。

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