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戦没画学生遺作 声なき声を聞く 瀬戸内で「無言館展」会期中盤

戦没画学生の遺作や遺品を鑑賞する来場者
戦没画学生の遺作や遺品を鑑賞する来場者
 太平洋戦争で亡くなった画学生の遺作を集めた「無言館展―戦没画学生 魂のメッセージ」(山陽新聞社など主催)は会期中盤。会場の瀬戸内市立美術館(同市牛窓町牛窓)では、来場者が画家への夢を果たせなかった若者たちの声なき声に静かに耳を傾けている。7月10日まで。

 長野県上田市の美術館「無言館」が所蔵する戦没画学生の遺作・遺品のうち、47人の絵画や彫刻をはじめ、遺書や写真など計約250点を展示している。

 フィリピン・ルソン島で28歳で戦死した興梠武さんが妹をモデルに描いた「編みものする婦人」は絵の具の一部が剥がれ落ち、長い年月を感じさせる。妹の病死を戦地で知った興梠さんの様子を覚えていた戦友のエピソードも紹介され、涙をぬぐう人もいた。

 笠岡市出身の日本画家・小野竹喬の長男、小野春男さんの自画像はシャープな筆遣いが目を引く。休憩する3人の女性を写実的に表現した「小憩」といった作品なども並び、赤磐市の女性(72)は「才能にあふれる若者たちが皆亡くなったことを思うと胸が締め付けられる」と話した。

 午前9時~午後5時。月曜休館。問い合わせは同美術館(0869―34―3130)。

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