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学校関係で感染急増 クラスターも 岡山県内、受験期迫り危機感

学校関係で感染急増 クラスターも 岡山県内、受験期迫り危機感
清掃時間に机を消毒する生徒。各学校では感染対策を徹底するが、不安は尽きない=10日、興陽高
清掃時間に机を消毒する生徒。各学校では感染対策を徹底するが、不安は尽きない=10日、興陽高
 岡山県内で児童生徒や教員ら学校関係者の新型コロナウイルス感染が急増している。自治体などが発表しているだけでも20人(26日現在)に上り、うち今月に入ってからが12人と半数超を占める。非公表の自治体もあるため、実態はさらに感染が拡大しているとみられる。各校はマスク着用や消毒といった基本の徹底に力を注ぐが、対策に決め手を欠く。本格的な受験シーズンも迫り、現場には危機感が広がる。

 「ついに起きてしまうとは…」。今月上旬、生徒6人の陽性が判明し、県内の学校で初めてクラスター(感染者集団)が発生した美作高(津山市)の教員が声を落とす。

 同高では、教室の窓を対角線上に開けて定期的に換気したり、こまめに消毒したりしてきたが、同じクラスに感染者が集中した。近隣で発生した別のクラスターとの関連があるとみられている。

 対策を担当する教員は「できる限りのことは全てやっていた。大勢が通う学校で感染を防ぐ難しさを痛感した」と振り返った。

 ■行事取りやめ

 県教委は臨時休校を終える前の5月、机やドアの取っ手など人の接触が多い箇所の消毒▽手洗いの励行▽換気の徹底―といった防止策をまとめ、全69校に通知。市町村教委にも情報提供し、各校で実践されている。

 こうした対応が奏功したのか、県内で学校関係者の感染は比較的抑えられ、8月下旬からの約2カ月間はゼロだったが、10月下旬から急変。県北の事業所や病院などで感染が急拡大し、学校現場にも広がった。

 事態を受けて、津山高(津山市)や林野高(美作市)は外部向けの公開授業、中学生とその保護者向けの学校説明会を急きょ、取りやめた。両校とも「重要な行事だが、感染リスクを減らすためには仕方ない」と説明する。

 美作高でクラスターが発生した後は県南の学校で感染が続き、26日にも県立高に通う生徒らの感染が判明した。県教委は「今のところ新たに臨時休校する状況にはない」とするが、県内では11月の感染者数が258人(26日現在)と再陽性を除いた累計(543人)の半数近くに迫り、いつどのように学校にウイルスが入り込まないか関係者の不安は尽きない。

 ■当事者意識を

 とりわけ、現場が神経をとがらせるのは受験シーズンの対応だ。私立中入試は既に各校で順次始まり、年明けの大学入学共通テスト、さらに県立高入試と続く。各校の進路担当は「新型コロナで子どもたちが入試にダメージを受けることがあってはならない」と口をそろえる。

 既に新型コロナ対策を取り入れる学校も出始め、明誠学院高(岡山市北区)は来春入学希望者を対象にした入試で、今回は感染リスクを考慮して面接を外すことを決めている。

 校内で感染者が確認されたある中学校長は「一人一人がいかに当事者意識を強く持って対策できるかが、コロナ禍の受験シーズンを乗り切る鍵になる。教員や生徒にもより強く徹底を呼び掛けていく」と話す。

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作州

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