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多彩な技法と作家の美意識堪能 「日本伝統工芸染織展」岡山会場

創意と技を凝らした着物や帯が並ぶ会場
創意と技を凝らした着物や帯が並ぶ会場
 トップレベルの染織家の着物や帯がそろう公募展「第58回日本伝統工芸染織展」岡山会場は20日まで。会場の岡山市北区表町、天満屋岡山店6階葦川(いせん)会館には18日もファンらが訪れ、各地の風土に培われた多彩な技法と作家たちの繊細な美意識を堪能した。

 人間国宝(重要無形文化財保持者)7人の秀作をはじめ入賞・入選作76点を展示。熱帯魚の翻る尾と水の動きを流麗に描いた大橋さやかさん(川崎市)の「友禅帯『ベタの華』」=MOA美術館賞、新緑に映えるフジを柔らかな色合いで表した足立真実さん(金沢市)の「紬(つむぎ)織着物『汀(みぎわ)の藤』」=奨励賞・山陽新聞社賞=など、入場者は優美な作品世界に浸っていた。

 岡山市中区の女性(88)は「色や柄ににじむ日本的な情緒がすてき。花の香りや滝の音が伝わってくるようで豊かな気持ちになりました」と話した。

 日本工芸会、山陽新聞社など主催。入場無料。

(2024年05月18日 19時11分 更新)

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