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特殊詐欺「阻止の達人」にバッジ 赤磐署、コンビニ店員らに贈る

赤磐署が特殊詐欺を防いだ人に贈っている「阻止の達人」バッジ
赤磐署が特殊詐欺を防いだ人に贈っている「阻止の達人」バッジ
三浦課長(左)から「達人バッジ」を受け取る寺田さん
三浦課長(左)から「達人バッジ」を受け取る寺田さん
 赤磐署は、特殊詐欺被害を防いだコンビニ従業員らを「阻止の達人」として認定し、オリジナルの缶バッジを贈っている。防ぐたびに星マークを増やして激励し、職場や家庭で話題にしてもらうことで地域の防犯意識向上につなげる。

 バッジは直径4センチ。岡山県警マスコットのももくん、ももかちゃんの2種類の絵柄があり「阻止の達人」の赤文字が入る。防いだ件数に応じて警察章の星が増え、カラーも星一つは緑、二つは青、三つは黄色になる。

 昨年4月から配布を開始。認定者は15日現在、信用金庫とコンビニ計7事業所延べ14人(うち星三つ2人)に上る。この中には昨年12月、コンビニ従業員が30万円の被害を防いだケースもあった。

 赤磐署管内の昨年の被害認知件数は5件、被害総額は3375万円に上った。今年は4月末時点でゼロだが、ウイルス感染をうたう虚偽警告をパソコン画面に表示させ、対策費名目で金銭をだまし取る「サポート詐欺」が全国で増加傾向という。

 8日には、14人目に認定されたファミリーマート岡山瀬戸万富店(岡山市東区瀬戸町万富)の店員寺田久美さん(49)へのバッジ贈呈式が店であった。4月13日昼ごろ、不慣れな様子で5万円分の電子マネーを買おうとする70代男性の様子を不審に思い、声をかけて思いとどまらせた。サポート詐欺とみられる。

 寺田さんは同署の三浦万貴子生活安全課長から緑バッジを受け取り「今後も犯行手口を職場で共有し、備えたい」と抱負を述べた。

 同課は「多くの人に達人になってもらい、地域ぐるみで防犯意識を高めていきたい」としている。

(2024年05月19日 10時26分 更新)

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