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「憲政の神様」木堂しのび墓前祭 岡山、命日合わせ 親族や住民参列

木堂の墓前で手を合わせる吉備小の児童
木堂の墓前で手を合わせる吉備小の児童
 五・一五事件で海軍青年将校の凶弾に倒れた犬養毅元首相(号・木堂、1855~1932年)の命日に当たる15日、岡山市北区川入の生家近くの墓地で墓前祭が営まれ、親族や住民ら約30人が「憲政の神様」と称された郷土の偉人をしのんだ。

 木堂の墓前に設けられた献花台に、いずれも吉備小(同庭瀬)6年の奥山結月さん(11)、赤木瑞季さん(11)が代表して花をささげた。奥山さんは「将校に銃を向けられても『話せば分かる』と対話しようとした姿勢がすごい。私も相手の気持ちを理解するための話し合いを大切にしたい」と話した。

 地元の川入町内会(高塚規雄会長)が主催し、参列者は読経が響く中で焼香して手を合わせた。親族の犬養弘之さん(55)=同川入=は「時代が変わっても、地元の皆さんに供養していただけることは感謝しかない」と語った。

 犬養木堂記念館(同所)では「木堂祭」が開かれ、木堂の葬儀などを伝える当時のニュース映画が上映された。

(2024年05月15日 12時51分 更新)

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