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中国・ハンガリー、関係格上げ 「一帯一路」で協力拡大

 9日、ハンガリー首都ブダペストで、オルバン首相(右)との共同記者会見に臨む中国の習近平国家主席(Szilard Koszticsak/MTI提供・AP=共同)
 9日、ハンガリー首都ブダペストで、オルバン首相(右)との共同記者会見に臨む中国の習近平国家主席(Szilard Koszticsak/MTI提供・AP=共同)
 【ベルリン共同】中国の習近平国家主席は9日、欧州歴訪3カ国目のハンガリーでオルバン首相と会談し、両国関係を格上げすることで合意した。巨大経済圏構想「一帯一路」を通じ、インフラや原子力などでの協力拡大を進める。両政府が共同声明を発表した。習氏は首都ブダペストでの共同記者会見で、欧州連合(EU)との関係促進へ、今年後半のEU議長国ハンガリーの指導力に期待を示した。

 ハンガリーはEU加盟国で最初に一帯一路に参加した親中派。EUが対中強硬姿勢に傾く中、習氏はハンガリーとの関係を一層発展させ、欧州での影響力維持を狙う。

 ロシアのプーチン大統領に近いとされるオルバン氏は共同記者会見で、ウクライナでの「即時停戦と和平交渉が必要だ」と述べ、中国が昨年発表した和平案を支持した。

 習氏は和平仲介に意欲を示すが、親ロシア姿勢が鮮明となっている。プーチン氏は今月の訪中を計画している。

 中国とハンガリーは共同声明で国交樹立75年を迎えたことを機に両国関係を「新時代の全天候全面戦略パートナーシップ関係」に格上げすると表明した。

(2024年05月10日 09時37分 更新)

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