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発達障害児者 就労支援へ編著書 県内の作業療法士ら 23人が助言

「発達障害児者の“働く”を支える」を手にする編著者の宇野さん
「発達障害児者の“働く”を支える」を手にする編著者の宇野さん
 岡山県内のハローワーク職員や作業療法士らが編著書「発達障害児者の“働く”を支える」を出版した。当事者や保護者に希望を持って人生の選択をしてもらい、就職先とのミスマッチが起こらないように23人がそれぞれの立場からアドバイスしている。

 ハローワーク岡山で障害者雇用に取り組む企業を支援する宇野京子さんは「働くことに不安を感じている人でも自分らしく働く権利がある」とし、悩みに応じた相談窓口が分かるチャート図を掲載。障害者の困り事への対応「合理的配慮」で離職を回避した事例も紹介している。

 県作業療法士会の河本聡志理事は「助けを求める」「約束を守る」といった仕事を進める上で必要な「ソフトスキル」の育成について幼児、児童期に焦点を当てて助言した。この他、当事者や保護者、教員らが経験を踏まえた思いなどを記している。

 編著者である宇野さんは「筆者たちの願いは、その人に合った働き方を選ぶことで心身共に健康な生き方を探してもらうこと。苦しいときこそキャリアを意識し、諦めずに進むための参考にしてほしい」と話している。

 A5判218ページ。2200円(税別、クリエイツかもがわ)。県内の主要書店や通販サイトで販売している。

(2024年04月22日 17時14分 更新)

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