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南極深海でイシサンゴ初確認 採取成功、海洋環境変化分析へ

 リュツォ・ホルム湾の白瀬海底谷で発見されたイシサンゴ=1月(第65次南極観測隊提供)
 リュツォ・ホルム湾の白瀬海底谷で発見されたイシサンゴ=1月(第65次南極観測隊提供)
 【南極海=南極観測隊同行記者】第65次南極観測隊(橋田元隊長)は、リュツォ・ホルム湾の白瀬氷河前に広がる深海で、イシサンゴの生息を初めて確認し、採取に成功した。南極にサンゴが生息していることは知られているが、大陸沿岸に近い定着氷最奥部での発見は世界的に例がないという。イシサンゴは100年以上生きるとされ、分析して産業革命以降の海洋環境の変化を明らかにする。

 研究チームは1月、昭和基地近くで南極観測船「しらせ」による海洋観測を行った。白瀬海底谷を調査したところ、イシサンゴが多数生息しているのを発見。現行の「しらせ」では初となる底引き網観測も行い、100個以上採取した。

(2024年02月29日 17時27分 更新)

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