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ガザ戦闘3カ月、さらに長期化へ 人道危機深刻、紛争拡大に懸念

 6日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで、イスラエルの攻撃によって負傷した少女(ロイター=共同)
 6日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで、イスラエルの攻撃によって負傷した少女(ロイター=共同)
 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まって7日で3カ月。イスラエル軍はハマス壊滅と人質奪還を掲げ年内はガザで作戦を続ける構えで、さらなる長期化が確実だ。2万2千人を超えた死者の一層の増加は不可避で、人道危機も深刻。レバノン国境での交戦激化など中東地域で紛争が拡大しつつあり、国際社会の懸念が強まっている。

 イスラエル軍は6日もガザで攻撃を続けた。長期戦を見据え予備役の一部撤収を発表したが、ハマス指導部が潜伏するとみるガザ南部や、中部で地上侵攻を強化。軍報道官は5日夜、今年は「戦闘の年になる」と語った。ハマスもゲリラ戦で対抗。カタールなどが仲介する停戦や人質解放の交渉は進展が見られない。

 戦闘は昨年10月のハマスのイスラエル奇襲を契機に開始。ハマスは130人以上の人質を依然拘束する。ガザ保健当局によると戦闘のガザ側死者は2万2600人。連日、百人単位で増えている。ガザでは人口の9割近い約190万人が避難民となった。

(2024年01月06日 18時19分 更新)

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