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22年度皇室へ「献上」42品 内規存在、宣伝目的は拒否

 宮内庁庁舎外観
 宮内庁庁舎外観
 2022年度に皇室へ「献上」された各地の特産品などが、少なくとも42品あったことが29日、宮内庁への情報公開請求で分かった。一覧化した「進献関連資料」や「進献簿」などの行政文書に例年贈られる29の生鮮・加工品と、13の工芸品の記載があった。手続きをまとめた「献上品取扱内規」も開示された。

 献上を巡っては今年、皇室に届ける名目で農作物を詐取したなどとして男が逮捕、起訴された。宮内庁は献上品や手続きの詳細を公表しておらず、これまで実態は不明瞭だったが、内規には献上の手続きが14条でまとめられていた。官庁や公共団体以外は知事の推薦書が必要で、売名や宣伝目的では受け付けないことなどが定められていた。

 進献関連資料には慣例的に届く生鮮・加工品が並ぶ。福島県のモモや福井県の越前ガニ、鳥取県のナシなど18都県1市の29品が贈られていた。東京都の「春の七草かご」や富山県砺波市のチューリップの球根といった品もあった。献上者は、いずれも自治体の長。22年度は贈られなかった岐阜県のアユなども記載だけはあった。

(2023年12月29日 18時51分 更新)

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