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岡山県産ノリ初入札 単価最高に 生育遅れ上場枚数は最少

ノリの品質をチェックする初入札の参加業者
ノリの品質をチェックする初入札の参加業者
 岡山県産ノリの本年度初入札が19日、岡山市南区浦安南町の県漁連で行われた。上場枚数は前年比約3割減の224万7400枚と記録が残る2003年以降で最少。今月上旬まで暖かい日が続いて海水温が十分に下がらず生育が遅れ、鈍い出足となった。一方、品質は上々で、1枚(縦21センチ、横19センチ)当たりの平均単価は22円16銭と前年の初入札時を7円53銭上回り過去最高となった。

 養殖を手がける県内12漁協のうち7漁協が上場。全国各地の卸・加工29社の計47人が、見本を手に色つやを確認したり、電気こんろであぶって味見したりして入札した。最高値は50円(前年31円50銭)、最安値は5円69銭(同3円)だった。

 県漁連などによると、今季はノリ網を海面に張る「本張り」がほぼ例年並みの11月20日ごろから本格化した。上場枚数の減少は生育遅れに加え、カモやクロダイ(チヌ)による食害も響いた。色づけに必要な栄養塩も、本張りの開始当初より少なくなりつつあるという。

 担当者は「枚数こそ少ないものの、柔らかくて風味は良い。今後適度な雨が降り、栄養塩が増えるよう期待している」と話した。

(2023年12月19日 17時22分 更新)

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