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岡山市民会館に感謝込めた音色を 12月10日、吹奏楽フェス

本番に向けて音合わせするメンバー
本番に向けて音合わせするメンバー
吹奏楽フェスをPRする和田さん(左)と重本さん
吹奏楽フェスをPRする和田さん(左)と重本さん
 来年3月末で60年の歴史に幕を下ろす岡山市民会館(岡山市北区丸の内)で12月10日、1日限りの楽団が演奏する「ありがとう!岡山市民会館 吹奏楽フェスティバル」が開かれる。県内外のさまざまな団体の愛好者が一堂に会し、思い出が詰まったホールに感謝の音色を響かせる。

 2011年の創設から同館を拠点に活動する市民楽団「オカヤマシビックホールブラス」が「閉館に合わせて団体の垣根を越えた演奏会を開き、岡山の吹奏楽を盛り上げたい」と企画した。1月から準備し、8月に出演者を募集したところ、2週間で当初予定の100人を超過。岡山、倉敷、広島市などの24団体に所属する大学生から60代まで120人が集まった。

 当日は明るく華やかな行進曲「アルセナール」、優しい曲調の「エルザの大聖堂への行列」、ルパン三世のテーマなど定番の4曲を届ける。出演者は9月から月1回、同館に集合。初対面の人がほとんどで演奏レベルもまちまちだが、互いの音を確認しながら練習を繰り返している。

 同楽団インスペクターでサックス担当の和田浩孝さん(38)=岡山市北区=は「大人数だと音色の強弱が豊かに表現できる。練習を重ねるたびに一体感が出てきているので、みんなで音を出す喜びを感じながら奏でたい」と話す。

 一般で活動するバンドの演奏を聴いて学校卒業後も音楽を続けるきっかけにしてもらおうと、高校生以下は無料にした。岡山東商高吹奏楽部をゲストに迎え、マーチングも披露してもらう。

 事務局長で打楽器担当の重本竜二さん(42)=同市中区=は「長い間、岡山の音楽界の発展に貢献したホールにみんなでお礼の気持ちを伝える機会なので、ゆかりのある人や吹奏楽ファンはぜひ来てほしい。大人数で楽しく演奏している姿を若い世代にも見てもらえたら」と話している。

 午後2時開演。定員1800人。入場料は一般千円、高校生以下も事前申し込みが必要。チケットは岡山市民会館などで販売している。問い合わせはフェス実行委(ocbrass@gmail.com)。

(2023年11月26日 12時34分 更新)

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