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海自護衛艦「ゆうべつ」進水 玉野で三菱重工マリタイム社

三菱重工マリタイムシステムズ玉野本社工場で建造され、進水する護衛艦「ゆうべつ」
三菱重工マリタイムシステムズ玉野本社工場で建造され、進水する護衛艦「ゆうべつ」
 三菱重工マリタイムシステムズ玉野本社工場(玉野市玉)で14日、防衛省から受注した海上自衛隊の新型多機能護衛艦(FFM)の命名・進水式が行われた。名称は「ゆうべつ」。2021年10月に前身の三井E&S造船玉野艦船工場から官公庁船事業を引き継いで以降、初めて受注した護衛艦となる。今後、装備や内装工事を進め、24年度末に引き渡す予定。

 式では出席した関係者約120人を前に、酒井良海上幕僚長が艦名を発表。船と港をつなぐ支綱(しこう)を切断すると、船体はゆっくりと船台から海へと滑り込んだ。

 ゆうべつは昨年8月に着工。FFMの8番艦に当たる。基準排水量3900トン、全長133メートル、幅16・3メートル。船体はレーダーに探知されにくいよう凹凸の少ないデザインで、他の型の護衛艦と同等以上の能力を持ちながら乗員数は半分程度の約90人と省人化を図った。

 装備は、射程約20キロの62口径5インチ砲、100キロ以上先の目標を捉えるミサイル発射装置などで、機雷除去能力も持たせる。有事の際は対潜、対空、対水上戦など多様な任務に対応する。

 建造費は、三菱重工業長崎造船所(長崎市)で9月に進水した7番艦と合わせて約947億円。

(2023年11月14日 16時54分 更新)

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