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NBC災害想定 初動や連携確認 玉野市消防本部が初の訓練

NBC災害を想定した訓練に取り組む消防隊員
NBC災害を想定した訓練に取り組む消防隊員
 玉野市消防本部は13日、NBC(核・生物・化学)災害を想定した訓練を同市田井の同本部で初めて行い、初動対応や隊員間の連携を確認した。

 化学薬品工場から何らかの有害物質が漏れ、複数の負傷者が出たとの想定。隊員は、工場に見立てた訓練塔の風上に車両を止め、関係者の聴取や検知器の使用を通じて外気の汚染状況を確かめた。活動区域の危険度を高い順に「ホット」「ウォーム」「コールド」に分けた後、防護服で救助に当たり、治療の優先度を決めるトリアージも行った。

 有害物質をアンモニアと特定した後は、漏出場所への放水などで拡散を抑止。除染のため負傷者の衣服を回収し、隊員の防護服や機材も丁寧に洗浄した。

 同本部の小林稔救助隊長は「NBC災害は玉野でも起こり得る。多様な場面を想定した訓練を重ね、有事に備えたい」と話した。

(2023年11月14日 16時24分 更新)

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