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倉敷に「空飛ぶクルマ」常設展示 MASC、VRで飛行疑似体験も

「空飛ぶクルマ」の見学や飛行の疑似体験ができる常設展示場
「空飛ぶクルマ」の見学や飛行の疑似体験ができる常設展示場
 人を乗せ空を移動する次世代の乗り物「空飛ぶクルマ」の常設展示場が10日、倉敷市中央にオープンした。整備したのは、2月に国内初の屋外有人飛行を成功させた一般社団法人MASC(マスク、事務局・同市水島東常盤町)で、ビジネスパートナーの開拓や観光振興につなげる。

 鉄骨2階延べ約290平方メートルで、美観地区に隣接した倉敷中央通り沿いの敷地にある。1階に中国メーカー製1機を展示しており、見学したり、機内に座ったりできるほか、飛行を疑似体験するVR(仮想現実)コーナーもある。2階は各種講座やセミナーなどに使える多目的スペース。

 当面は年中無休で開館時間は午前10時~午後5時。入館料は一般500円、小中高校生200円だが、12日まではオープン記念で無料。

 約150人が出席した記念式典で、MASCの井上峰一理事長が「先進的な取り組みを倉敷の地からPRしたい」とあいさつ。式後に、実用化に向け試験飛行を拡充するため、愛知県豊田市の新興メーカー・スカイドライブが開発中の1機を購入し、2機体制とする方針を発表した。

 空飛ぶクルマは2025年大阪・関西万博での商用運航を目指し、官民による開発が加速している。MASCは倉敷市内の企業などが連携し、17年に発足。空飛ぶクルマを遊覧飛行や中山間地での新たな交通手段などに活用する狙いで、笠岡市をはじめ日本各地で試験飛行を重ねている。

(2023年11月10日 16時26分 更新)

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