【トゥールーズ（フランス）共同】ラグビーのワールドカップ（Ｗ杯）フランス大会で２８日、トゥールーズで行われた１次リーグＤ組で、日本がサモアを２８―２２で破った。３万人を超える観客で埋まったスタンドには多くの日の丸が掲げられ、終盤の追い上げをしのいで逃げ切ると安堵交じりの歓声が上がった。

　午後１１時を過ぎて帰路を急ぐファンも勝利の余韻に浸った。東京都の会社役員、中村創一郎さん（４５）は妻と４人の子どもと一緒に応援。「サモアの強さは知っていたから勝てて良かった」と安心した様子で、日本が１次リーグ２位以内に入れば進むマルセイユでの準々決勝も観戦予定という。「決勝でイングランドにリベンジして、優勝してほしい」と威勢良く話した。

　日本のチャンスでは「ニッポン」コールが何度も起こった。川崎市から訪れた湧井友子さん（６５）は「サモアの方が世界ランキングが上だったので、危ないかもしれないと思っていた。何とか勝ってくれたので、この先はベスト４まで勝ち上がってくれたらうれしい」と期待を込めた。