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NY円、一時149円71銭 11カ月ぶり円安水準

 一時1ドル=149円70銭台を付けた円相場を示すモニター=28日午前、東京・東新橋の外為どっとコム
 一時1ドル=149円70銭台を付けた円相場を示すモニター=28日午前、東京・東新橋の外為どっとコム
 日米の紙幣(ロイター=共同)
 日米の紙幣(ロイター=共同)
 【ニューヨーク共同】27日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=149円71銭と昨年10月下旬以来、約11カ月ぶりの円安ドル高水準を付けた。米長期金利が上昇し、日米金利差が意識され運用に有利なドルを買って円を売る動きが強まった。

 根強い物価高を背景に米連邦準備制度理事会(FRB)が高い水準の政策金利を当面維持するとの見方が広がっている。今後の追加利上げ観測もくすぶり、米長期金利の指標となる10年債利回りはこの日、一時4・64%台と、ロイター通信によると2007年10月以来、約15年11カ月ぶりの水準にまで上昇した。

 一方、日銀は大規模な金融緩和政策を続ける見通しで、日米の金融政策の違いもドル買いにつながった。最近の円安進行を受けて日本政府・日銀が為替介入に踏み切ることへの警戒感も高まっている。

 鈴木俊一財務相は28日、円安進行について「為替相場の過度な変動があれば、あらゆる手段を排除することなく適切な対応を取る」と記者団に話した。

(2023年09月28日 11時30分 更新)

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