山陽新聞デジタル|さんデジ

首相、中国への撤廃要求明言せず 水産物輸入停止

 ASEANプラス3の首脳会議に臨む、中国の李強首相(左)と岸田首相=6日、ジャカルタ(共同)
 ASEANプラス3の首脳会議に臨む、中国の李強首相(左)と岸田首相=6日、ジャカルタ(共同)
 【ジャカルタ共同】岸田文雄首相は6日、インドネシアで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議後に記者団の取材に応じた。中国の李強首相に対し、日本水産物の全面輸入停止の撤廃を求めたかどうか問われ「日本の立場を申し上げた」と繰り返し明言しなかった。日本外務省はこの後、岸田首相が李氏との立ち話で輸入停止の撤廃を求めたと明らかにした。

 政府関係者は、首相が記者団に明言しなかった理由について「中国側とやりとりの公表は一部にとどめると申し合わせていた」と説明した。

 中国外務省のASEANプラス3に関する6日の発表には、李氏が処理水の海洋放出の即時停止を日本に求めたとの記載はなかった。中国外務省の報道官は記者会見で「即時停止」を訴えてきた経緯があり、外交筋は対日関係に配慮して今回は記述を見送ったとの見方を示した。

(2023年09月07日 00時20分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ