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処理水海洋放出を開始 漁業者反対、東電社長謝罪

 処理水の海洋放出を始めた東京電力福島第1原発=24日午後1時5分
 処理水の海洋放出を始めた東京電力福島第1原発=24日午後1時5分
 処理水の海洋放出を始めた東京電力福島第1原発=24日午後1時7分(共同通信社ヘリから)
 処理水の海洋放出を始めた東京電力福島第1原発=24日午後1時7分(共同通信社ヘリから)
 敷地内に処理水の保管タンクが並ぶ東京電力福島第1原発=22日(共同通信社ヘリから)
 敷地内に処理水の保管タンクが並ぶ東京電力福島第1原発=22日(共同通信社ヘリから)
 東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出が始まり、海底トンネルに直結した立て坑に流れ込む海水で希釈した処理水=24日午後1時33分(共同通信社ヘリから)
 東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出が始まり、海底トンネルに直結した立て坑に流れ込む海水で希釈した処理水=24日午後1時33分(共同通信社ヘリから)
 東京電力は24日、福島第1原発の処理水の海洋放出を始めた。「廃炉と福島の復興のため先送りできない課題」として、海洋放出の方針を決定して2年余り。政府は国際原子力機関(IAEA)の協力を得て安全性を訴えてきたが、風評被害を懸念する漁業者は反対姿勢を崩さない。中国は放出を強く非難し、日本の水産物輸入を全面的に停止したと発表した。

 福島県漁業協同組合連合会(県漁連、いわき市)の関係者によると、東電の小早川智明社長が放出開始前に県漁連を訪れ、「今まで大変な迷惑をかけ、風評被害など心配をおかけした。誠心誠意対応します」と謝罪し、幹部らに頭を下げた。

 放出は第1原発の廃炉完了まで約30年続く計画。処理水の元になる汚染水は日々発生しており、放出開始後も課題は山積したままだ。

 東電は、24日放出分の処理水のうち約1トンを海水約1200トンで希釈した上で大型水槽にため、東電が設定した放出基準の1リットル当たり1500ベクレル未満(国基準の40分の1)を大きく下回る最大63ベクレルであることを確認した。

(2023年08月24日 18時28分 更新)

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