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パキスタン登山で邦人死亡 滑落後不明に、1人負傷

 ギルギット・バルティスタン地域での登山前に、ベースキャンプ近くで記念撮影する田村真司さん=8月、パキスタン(仙波孝康さん提供、共同)
 ギルギット・バルティスタン地域での登山前に、ベースキャンプ近くで記念撮影する田村真司さん=8月、パキスタン(仙波孝康さん提供、共同)
 仙波孝康さんの携帯電話に残る田村真司さんの写真=15日、パキスタン北部(AP=共同)
 仙波孝康さんの携帯電話に残る田村真司さんの写真=15日、パキスタン北部(AP=共同)
 パキスタン北部の山岳地帯=2012年(共同)
 パキスタン北部の山岳地帯=2012年(共同)
 【イスラマバード共同】パキスタン北部の山で11日、登山家仙波孝康さん(58)=東京都=と登山家田村真司さんが滑落した。田村さんは見つかっていないが、死亡したとみられる。仙波さんは肋骨にひびが入るなど負傷した。仙波さんが16日、共同通信の取材に明らかにした。仙波さんは「(田村さんを)1人で先に逝かせてしまった。友人として非常に残念だ」と話した。

 仙波さんや日本外務省などによると、田村さんはスイスにある登山遠征などを企画する旅行会社の代表で50代。現地当局が14日に死亡を宣告した。

 仙波さんによると、2人は11日、北部ギルギット・バルティスタン地域の標高約5300メートル地点の急勾配の崖から約60メートル下に滑落した。仙波さんは、頭や胸を強く打った田村さんにその場にとどまるよう伝え、救助を呼びに向かった。

 12日、救助隊が滑落現場に到着したが、田村さんの姿はなく、足跡をたどると別の場所にあるクレバス(雪や氷の割れ目)周辺で登山道具を発見。状況から割れ目に落ちて死亡したとみられる。

(2023年08月16日 18時30分 更新)

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