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米、新原発が営業運転入り 7年遅れ、建設費4兆円超

 ボーグル原発3号機=3月、米ジョージア州(ジョージアパワー提供・共同)
 ボーグル原発3号機=3月、米ジョージア州(ジョージアパワー提供・共同)
 【ワシントン共同】米電力会社ジョージアパワーは31日、南部ジョージア州のボーグル原発3号機が営業運転を始めたと発表した。4号機も来年前半までに始める見通し。米国では1979年のスリーマイルアイランド原発事故からしばらく原子炉の新設がなく、今回の2基は2012年に建設が許可された。

 2基はウェスチングハウス・エレクトリック(WH)の加圧水型軽水炉AP1000で、出力は約110万キロワット。13年に着工し、3号機の運転開始は16年を見込んでいたが7年も遅れた。建設費も2基合わせて140億ドルの予定が300億ドル(約4兆3千億円)超と倍に膨らんだ。

 天然ガスや再生可能エネルギーとのコスト競争で劣勢に立っており、出力100万キロワットを超える大型原子炉は他に建設のめどが立っていない。サウスカロライナ州のV・Cサマー原発でも13年に2基のAP1000建設が始まったが、WHの経営破綻と建設費の増大で17年に中止された。

(2023年07月31日 23時47分 更新)

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