山陽新聞デジタル|さんデジ

ウクライナの病院拡充を支援 建築家の坂さん設計、資金集めも

 建築家坂茂さんのウクライナ・リビウ市立病院の新外科病棟イメージ図(ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク提供、共同)
 建築家坂茂さんのウクライナ・リビウ市立病院の新外科病棟イメージ図(ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク提供、共同)
 ウクライナ・リビウで、新外科病棟の設計案を示す建築家の坂茂さん(奥)=6月(ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク提供、共同)
 ウクライナ・リビウで、新外科病棟の設計案を示す建築家の坂茂さん(奥)=6月(ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク提供、共同)
 ロシアの侵攻による負傷者をウクライナ各地から多数受け入れている同国西部リビウの市立病院の拡充計画を、世界的建築家、坂茂さん(65)が支援することが22日までに決まった。新外科病棟の設計を手がける。市はまだ財源を確保できておらず、坂さんは資金集めにも奔走している。

 坂さんは建築を通じて世界で難民や被災者を支援する活動を続けている。ウクライナでも昨年2月の侵攻開始当初から避難民支援に着手した。今回の計画に関し、共同通信の取材に「緊急性があり非常に重要だ」と述べ、日本の支援拠出に強い期待を示した。

 リビウ市によると、市の病院連合は計約3500人の医師や看護師らを抱え国内最大規模。侵攻後、地理的に比較的安全であることから負傷者が続々と訪れ、受け入れ患者数は約4割増となっているという。

 当初は負傷者のためのリハビリ施設の拡張が喫緊の課題となった。市は使われていなかった建物を3カ月の突貫工事で改修。国外などからの支援で最新鋭のリハビリ機器を備え、義肢の製作もできるようになった。

(2023年07月22日 10時04分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ