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「原爆の図」、埼玉に戻る ゆがみや色を修復、20日公開

 本格修復を終えた「原爆の図」の第1部「幽霊」=19日午後、埼玉県東松山市の原爆の図丸木美術館
 本格修復を終えた「原爆の図」の第1部「幽霊」=19日午後、埼玉県東松山市の原爆の図丸木美術館
 被爆の悲惨さを描いた故丸木位里・俊夫妻の連作絵画「原爆の図」の第1部が19日、初めての本格修復を終え、原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)に戻った。ゆがんだびょうぶを新調し、黒く変色していた和紙には明るさがよみがえった。20日から一般公開される。

 約1年半に及ぶ修復を手がけたのは、愛知県立芸術大(同県長久手市)の若手研究員を含めた7人。美術館の岡村幸宣学芸員(49)は「戦争の記憶を語り継ぐのにますます重要な役割を果たすだろう」と話した。

 この日は、第1部「幽霊」と入れ替わりで第2部「火」を搬出。第1部以上に虫食いがあり、顔料の調査から修復までを再び愛知県立芸術大が担う。

(2023年07月19日 19時22分 更新)

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