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宮崎駿監督 長編アニメ映画公開 10年ぶり 岡山でもファン注目

映画「君たちはどう生きるか」を見に訪れた宮崎監督のファンら=14日午前10時51分、イオンシネマ岡山
映画「君たちはどう生きるか」を見に訪れた宮崎監督のファンら=14日午前10時51分、イオンシネマ岡山
 宮崎駿監督の10年ぶりの長編アニメ映画「君たちはどう生きるか」が14日、公開された。昨年末に鳥のような絵のポスターだけが発表されて以降、事前の宣伝などがほとんどないままの封切りで、かえってファンの間で注目が高まっていた。

 舞台は戦時中の日本で、火災で母を失った少年が主人公。父親の再婚相手となる女性が行方不明となって捜す中、アオサギの案内で不思議な世界に迷い込む。声優として俳優の山時聡真さんや菅田将暉さん、木村拓哉さん、歌手あいみょんさんらが出演した。主題歌は米津玄師さんの「地球儀」。

 映画のタイトルは宮崎監督が感銘を受けた吉野源三郎の同名小説から取り、映画の中でも主人公が読む本として登場する。海外の児童書からも刺激を受けたとみられる。上映時間は124分。

 イオンシネマ岡山(岡山市北区下石井)は2スクリーンで公開。午前8時20分の初回からファンが訪れ、岡山大の4年女子(22)は「スタジオジブリのファンでずっと楽しみにしていたので、ぜひ初回で見たいと張り切って来た。物語は複雑で感想を一言では言い表せないが、主題歌が心にしみた」と話した。

 初日は5、6割の席が埋まったといい、富家修司総支配人は「夏の本命と期待しているが、今後どうなるかは見た人の感想がSNS(交流サイト)で盛り上がるかに懸かっている」と話した。

 岡山県内ではTOHOシネマズ岡南(岡山市南区築港新町)とMOVIX倉敷(倉敷市水江)でも上映が始まった。

 宮崎監督は2013年公開の「風立ちぬ」で長編アニメ製作からの引退を宣言したが、その後撤回。これまでのように放送局などと手を組む製作委員会方式を取らず、通常より時間をかけてスタジオジブリ1社で完成させた。

(2023年07月14日 19時06分 更新)

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