山陽新聞デジタル|さんデジ

全漁連「安心を得ない限り反対」 原発処理水の放出で経産相に

 全漁連との会談であいさつする西村経産相(左から2人目)。右から3人目は坂本雅信会長=14日午後、東京都中央区(代表撮影)
 全漁連との会談であいさつする西村経産相(左から2人目)。右から3人目は坂本雅信会長=14日午後、東京都中央区(代表撮影)
 西村経産相との会談で発言する全漁連の坂本雅信会長=14日午後、東京都中央区(代表撮影)
 西村経産相との会談で発言する全漁連の坂本雅信会長=14日午後、東京都中央区(代表撮影)
 東京電力福島第1原発の処理水を巡り、西村康稔経済産業相は14日、海洋放出に反対している全国漁業協同組合連合会(全漁連)を訪れ、坂本雅信会長と会談し、放出への理解を求めた。坂本氏は会談後の取材に「科学的な安全は一定程度理解できた」としつつ「社会的な安心は違うもの。安心を得ることができない限り、反対の立場を崩すわけにはいかない」と強調した。

 既に放出設備は完成しており、政府は「夏ごろ」としてきた放出開始時期を具体化させたい考えだが、最大の焦点となっている漁業者の理解は得られていない。坂本氏は「安心して漁業を継続していきたいというのが唯一の望みだ」と語った。

 西村氏は会談で、放出計画の安全性を検証した国際原子力機関(IAEA)の包括報告書を説明。坂本氏は「現時点においては、処理水の海洋放出については反対だという立場は変わっていない」と述べた。

 西村氏は11日に福島県漁業協同組合連合会(県漁連)にも同様の説明をしたが、県漁連は改めて反対を表明した。

(2023年07月14日 18時37分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ