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燃え盛る炎に無病息災祈る 福山・沼名前神社「お手火神事」

燃え盛る大手火を担ぐ氏子ら
燃え盛る大手火を担ぐ氏子ら
 鎌倉時代から続くとされる「お手火神事」(福山市無形民俗文化財)が8日夜、同市鞆町後地の沼名前(ぬなくま)神社であった。氏子らが燃え盛る大たいまつを担いで境内を練り歩き、無病息災や家内安全を祈った。

 午後8時、松や竹で組んだ「大手火」と呼ばれるたいまつ(長さ4メートル、重さ200キロ)3基に白装束の世話人が神火をともした。バチバチと音を立てて燃える大手火を氏子が水をかぶって交代で担ぎ、「ヨイ、ヨイ」と威勢よく上下に揺らしながら拝殿を目指して約100メートルの石段を上った。

 石段には参拝者が並び、大手火が近づくと、歓声を上げたり、写真を撮ったりした。御利益にあやかろうと、持参した小さなたいまつに火を移し持ち帰る人もいた。

 新型コロナウイルスの影響で、4年ぶりに一般の参拝者も観覧できる形で開催された。

(2023年07月08日 21時25分 更新)

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