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紀伊国屋書店など新会社設立へ CCC、日販と協議開始

 東京都新宿区の紀伊国屋書店新宿本店(上)と東京都渋谷区の代官山蔦屋書店
 東京都新宿区の紀伊国屋書店新宿本店(上)と東京都渋谷区の代官山蔦屋書店
 紀伊国屋書店の入り口付近=昨年4月、東京都新宿区
 紀伊国屋書店の入り口付近=昨年4月、東京都新宿区
 紀伊国屋書店と、「蔦屋書店」などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、出版取次大手の日本出版販売(日販)は23日、書店主導の新たな出版流通の仕組みを創出するため、新会社設立に向けた協議を始めると発表した。今秋の設立を目指す。

 紙媒体の市場規模縮小や物流費高騰の影響で、書店や取次会社の経営が厳しさを増す中、業界大手各社が連携。各店舗が本の売れ行きに応じて効率的に仕入れをできるようにし、返品率を下げ、利益を上げやすくするという。

 今後、3社が持つシステムや販売データを共有し、書店が出版社から直接本を仕入れる新たな態勢の構築や、人工知能(AI)を活用した精度の高い需要予測の実現に向けて協議を進める。

 まずは3社が展開する全国の計約千店舗を対象とし、他の書店にも参加を呼びかけるという。紀伊国屋書店の高井昌史社長は「書店を存続させ、出版文化を継承していくことは使命だ」とのコメントを出した。

 出版文化産業振興財団によると、全国の書店は過去10年で約3割減少。

(2023年06月23日 11時53分 更新)

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