犬、サル、キジを従える桃太郎をカラフルに描いた岡山市のご当地マンホールふた。何げなく足元で目にするこの絵柄を主役にしたＴシャツが出来上がった。京都市のアパレルブランドが企画した。

　岡山市によると、ふたの絵柄は市職員が考案し１９８６年に初登場。市街地を中心に多く使われている。ジャパンアンダーグラウンド代表の足立拓海さん（２６）が「漫画チックでかわいらしい」と採用を決めた。

　旅行好きの足立さんはヒッチハイクで日本一周をし、海外はボリビア、モロッコ、インドなど４０カ国を巡った経験を持つ。特に日本のマンホールふたのデザイン性の高さや種類の豊富さに感動。「地域の歴史や特長が一目で分かるガイドブック」と魅力にはまった。

　モデルの仕事をしていることから、アパレルを通じて発信しようと２０２１年７月、第１弾のＴシャツを発売。これまでに現地を訪れては地域色あふれる絵柄を選び、自治体から使用許可を得た上で５６種類を手がけた。

　中国５県分は５月下旬にお目見えした。岡山県は岡山市の桃太郎のみ。広島県は呉市の戦艦「大和」を選んだ。９月までに全都道府県分が完成する予定。

　新型コロナウイルス禍で疲弊した行楽地を見てきた足立さん。「商品を通じて地域に興味を持ってもらえたら。Ｔシャツを着て観光して」と話す。１枚４１００円。白と黒の２色で４サイズ用意。ブランドのホームページから購入できる。