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高梁市 就学前施設で紙おむつ支給 県内15市初、子育てを支援

子育て支援や保育士の負担軽減を狙いに、市が支給を始めた紙おむつ=高梁保育園
子育て支援や保育士の負担軽減を狙いに、市が支給を始めた紙おむつ=高梁保育園
 高梁市は今月から、私立を含めた市内の就学前施設(保育園、こども園、認可外保育施設)で0~2歳児が使う紙おむつの支給を始めた。毎日持参していた保護者と、管理に追われていた保育士双方の負担軽減につなげる狙い。県内15市では初の取り組み。

 対象は全9施設合わせて約200人。年齢に応じて1日2~5枚を施設を通じて無償で提供する。使い終わった後の廃棄も施設で行う。これまで保護者はおむつに名前を書いて持って行き、保育士らは取り違えないよう個別に保管し、残り枚数を確認しながら保護者に追加を連絡する必要があった。

 支給が始まった5日、高梁保育園(同市向町)に子どもを通わせる看護師女性(34)=同市=は「値上がりしているだけに経済的にも助かる。登園時の準備が楽になる分、子どもと向き合う時間が増える」と歓迎した。

 市は昨年9月、子どもを産み育てやすい社会を目指す「ベビーファースト宣言」を県内市町村で初めて行っており、おむつ支給も支援策の一環。施設を利用していない子どもの家庭にも購入費を補助する制度を設けた。2023年度の事業費は650万円。

 保育園での使用済み紙おむつを巡っては、保護者による持ち帰りをやめて園で廃棄する自治体が全国で増えているが、高梁市立保育園では20年以上前から既に実施しているという。

(2023年06月17日 11時29分 更新)

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