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地ビールとCD販売で恩返しを 真備のNPO 醸造所と歌手を支援

コロナ禍で苦境に立つ恩人支援のため、地ビールとCDをセットにして販売している多田さん
コロナ禍で苦境に立つ恩人支援のため、地ビールとCDをセットにして販売している多田さん
 倉敷市真備町地区で精神障害者を支援するNPO法人・岡山マインドこころ(同町箭田)は、西日本豪雨からの復興を支えてくれた恩人が新型コロナウイルス感染拡大で苦境に立たされていることから、応援プロジェクトを始めた。地ビール造りの指導を仰いだ岡山市の醸造所の商品と、被災者の思いを歌に込めて伝える同市在住の歌手のCDをセットにして販売。「少しでも恩返ししたい」と購入を呼び掛けている。

 同法人は精神障害者自立のため地ビール醸造所とグループホームを運営。2011年の醸造所設立時、技術指導したのが吉備土手下麦酒醸造所(岡山市北区北方)の社長永原敬(さとし)さん(60)。永原さんは豪雨直後に駆け付け泥をかき出し、全国の醸造所に呼び掛けて支援金約500万円を集めた。

 シンガー・ソングライターの沢知恵さん(49)は、国立ハンセン病療養所入所者や障害者らに寄り添った活動をしている。同法人とも交流があり、同町地区で演奏会を開催するなどしてきた。

 新型コロナによる外出自粛などの影響で同社は地ビールが売れず収入が激減し、沢さんも演奏会が開けていない。事態を知った同法人代表理事の多田伸志さん(59)が「われわれも復旧途上にコロナ禍が重なり売り上げは厳しいが、困ったときはお互いさま」と応援を決めた。

 同法人が同社の地ビールを買い取り自分たちの醸造所で瓶詰め。全て味が違う地ビール6本(1本500ミリリットル)と、沢さんが真備の人々を思い作ったCD「雨ニモマケズ」を組み合わせた。永原さんは「厳しい状況はまだまだ続くが、温かい声掛けに励まされた」と感謝。沢さんも「人と人とのつながりの温かさを感じている。ビールと音楽で楽しい気持ちになってもらえたら」と話す。

 セットは1万円(送料込み)。メール(mindkokoro@mbr.nifty.com)で受け付けている。多田さんは「苦しいときに助けてくれた恩を返したい。これからも築いた絆を大切にしていく」と前を向いている。

(2020年08月11日 16時36分 更新)

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